角川短歌賞と迢空賞の「該当作なし」の回の一覧(角川5回・迢空賞4回)
短歌の賞では、選考の結果、受賞者を出さない回があります。公式の一覧では「該当作なし」と書かれます。角川短歌賞は第1回から第72回までに5回、迢空賞は第1回から第60回までに4回あります。この回と、その前後の受賞者を表にまとめました。年ごとの受賞者は年別受賞者一覧、全回の一覧は賞アーカイブで見られます。選考を担う現在の委員は主要賞の選考委員一覧にあります。
図で見ると、角川短歌賞の5回のうち4回は1955年から1975年に集まり、次の2021年まで46年空いています。迢空賞は1990年から1996年に3回あり、4回目の2015年は19年後です。
角川短歌賞の「該当作なし」は5回
角川短歌賞で「該当作なし」となったのは、第1回(1955年)、第12回(1966年)、第16回(1970年)、第21回(1975年)、第67回(2021年)の5回です。第1回から第21回までに4回ありました。次の「該当作なし」は46年後の第67回でした。
| 回(年) | 前の回の受賞者(作品) | 次の回の受賞者(作品) |
|---|---|---|
| 第1回(1955年) | (最初の回のため前の回なし) | 第2回(1956年)安永蕗子「棕梠の花」 |
| 第12回(1966年) | 第11回(1965年)柴英美子「秩序」 | 第13回(1967年)武田弘之「声また時」 |
| 第16回(1970年) | 第15回(1969年)河野裕子「桜花の記憶」 | 第17回(1971年)竹内邦雄「幻としてわが冬の旅」 |
| 第21回(1975年) | 第20回(1974年)鵜飼康東「テクノクラットのなかに」 | 第22回(1976年)大谷雅彦「白き路」 |
| 第67回(2021年) | 第66回(2020年)田中翠香「光射す海」・道券はな「嵌めてください」 | 第68回(2022年)工藤貴響「injustices」 |
迢空賞の「該当作なし」は4回
迢空賞で「該当作なし」となったのは、第24回(1990年)、第27回(1993年)、第30回(1996年)、第49回(2015年)の4回です。1990年から1996年までは3年おきに3回ありました。次の「該当作なし」は19年後の第49回でした。
| 回(年) | 前の回の受賞者(歌集) | 次の回の受賞者(歌集) |
|---|---|---|
| 第24回(1990年) | 第23回(1989年)塚本邦雄『不變律』 | 第25回(1991年)安永蕗子『冬麗』 |
| 第27回(1993年) | 第26回(1992年)森岡貞香『百乳文』 | 第28回(1994年)佐佐木幸綱『瀧の時間』 |
| 第30回(1996年) | 第29回(1995年)篠弘『至福の旅びと』 | 第31回(1997年)富小路禎子『不穏の華』 |
| 第49回(2015年) | 第48回(2014年)玉井清弘『屋嶋』 | 第50回(2016年)大島史洋『ふくろう』 |
「該当作なし」の翌回の受賞状況
「該当作なし」の翌回の受賞者数と応募総数を、公式の決定のお知らせで確認できた回だけ並べます。確認できたのは、角川短歌賞の第67回(2021年)の翌回、第68回(2022年)です。第67回の応募総数は633篇、翌回の第68回は768篇で、受賞者は工藤貴響さん1人でした。
| 「該当作なし」の回 | その回の応募総数 | 翌回 | 翌回の応募総数 | 翌回の受賞者数 |
|---|---|---|---|---|
| 角川短歌賞 第67回(2021年) | 633篇 | 第68回(2022年) | 768篇 | 1人 |
ほかの回は、翌回の受賞者は上の表のとおりですが、応募総数を公式のお知らせで確認できていないため載せていません。迢空賞は、公式の一覧に応募総数が載っていないため対象にしていません。出典は第67回決定のお知らせと第68回決定のお知らせです。応募総数の推移は角川短歌賞の応募総数の推移にあります。
短歌研究新人賞と歌壇賞
歌壇賞は、本阿弥書店の公式の歴代受賞者一覧(第1回〜第37回)に「該当者なし」の回は載っていません。短歌研究新人賞も、当サイトが公式の歴代受賞者一覧から作った記録(短歌研究五十首詠の第1〜5回と、改称後の第1〜69回)では、すべての回に受賞者がいます。ただし短歌研究新人賞は今回あらためて公式ページで読み直してはいないため、確認日は2026-09-10の時点です。
表の読み方
- 角川短歌賞は新人の連作に、迢空賞は前の年に出た歌集に贈られる賞です。対象が違うため、「該当作なし」の数は賞の厳しさの比較には使えません。
- 回の数と年は公式の一覧の書き方のままです。
- 複数受賞の回は前後の欄に併記しています。
「該当作なし」の回のよくある質問
「該当作なし」の回は、回数に数えられていますか
数えられています。公式の一覧では、受賞者のいない回も回数が進みます。角川短歌賞は第1回から第72回まで、迢空賞は第1回から第60回までの回数が続いていて、このページの5回と4回もその中の回です。
「該当作なし」は、受賞者が1人もいないという意味ですか
そうです。その回は受賞者が出ていません。受賞者が2人以上いる回は「該当作なし」ではなく、複数受賞の回です。たとえば第66回(2020年)の角川短歌賞は田中翠香さんと道券はなさんの2人で、表の前の回の欄に併記しています。
「該当作なし」の少ない賞のほうが、よい賞ですか
そうとは言えません。角川短歌賞は新人の連作、迢空賞は前の年に出た歌集が対象で、賞の性格が違います。数の比較で賞の水準は測れません。
短歌研究新人賞や歌壇賞に、「該当作なし」の回はありますか
上の節のとおり、歌壇賞は公式の歴代受賞者一覧に載っていません。短歌研究新人賞は、当サイトの記録ではすべての回に受賞者がいます。
該当作なしになった理由は分かりますか
このページでは確認していません。公式の一覧に書かれているのは回と「該当作なし」の表示で、選考経過ではありません。選考経過は、主催者の発表や掲載誌で確かめてください。