歌壇賞の受賞者が最初の歌集を出すまでの年数(第19〜31回の一部・6人)
歌壇賞は、30首の連作(まとまりのある短歌の組)を公募する新人賞で、受賞作そのものは歌集ではありません。受賞者が最初の歌集を出すまでには、何年かかるのでしょうか。第19回(2008年)から第31回(2020年)の受賞者のうち、最初の歌集が確認できた6人の受賞年・歌集名・刊行年を一覧にしました。
受賞者6人の最初の歌集
受賞の早い順に並べています。
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| 受賞者 | 受賞回(年) | 最初の歌集 | 出版社 | 刊行年 | 受賞から |
|---|---|---|---|---|---|
| 柳澤美晴 | 第19回(2008年) | 一匙の海 | 本阿弥書店 | 2011年 | 3年 |
| 佐藤モニカ | 第22回(2011年) | 夏の領域 | 本阿弥書店 | 2017年 | 6年 |
| 平岡直子 | 第23回(2012年) | みじかい髪も長い髪も炎 | 本阿弥書店 | 2021年 | 9年 |
| 服部真里子 | 第24回(2013年) | 行け広野へと | 本阿弥書店 | 2014年 | 1年 |
| 飯田彩乃 | 第27回(2016年) | リヴァーサイド | 本阿弥書店 | 2018年 | 2年 |
| 川野芽生 | 第29回(2018年) | Lilith | 書肆侃侃房 | 2020年 | 2年 |
6人とも、NDLの書名と著者名が一致することから同一人物と判断しました。出版社の著者略歴での確認はしていません。柳澤美晴の『一匙の海』は、2024年にも本阿弥書店から登録がありますが、ここでは初出の2011年を採りました。
年数の分布
6人の年数は、短い順に1年・2年・2年・3年・6年・9年で、中央値は2.5年、平均は約3.8年です(合計23年÷6人)。
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| 受賞から | 人数 | 受賞者 |
|---|---|---|
| 1〜3年 | 4人 | 服部真里子・飯田彩乃・川野芽生・柳澤美晴 |
| 6年 | 1人 | 佐藤モニカ |
| 9年 | 1人 | 平岡直子 |
確認できた6人では、3年以内が4人です。歌集を確認できなかった人は含まれません。
角川短歌賞・短歌研究新人賞と比べると
同じ「受賞から最初の歌集まで」の数え方で、3つの新人賞を並べました。いずれも、国立国会図書館サーチで最初の歌集を確認できた人だけの数字です(短歌研究新人賞は、受賞前に歌集を出していた1人を除く8人)。
| 賞 | 人数 | 中央値 | 平均 | 3年以内 |
|---|---|---|---|---|
| 角川短歌賞 | 14人 | 4.5年 | 約4.6年 | 6人 |
| 歌壇賞(このページ) | 6人 | 2.5年 | 約3.8年 | 4人 |
| 短歌研究新人賞 | 8人 | 3.5年 | 約5.6年 | 4人 |
歌壇賞は確認できた人が6人しかなく、1人の違いで平均や中央値が大きく動きます。賞による違いとは言い切れません。第一歌集を出した版元が受賞誌の版元と同じだった割合は第一歌集の版元が受賞誌の版元と同じ割合にあります。
表に入れなかった受賞者
- 第20回(2009年)の佐藤羽美は、受賞作と同名の『ここは夏月夏曜日』(本阿弥書店、2013年)がありますが、NDLには2005年に新風舎から出た『100の呼吸で』(同姓同名の著者)の登録もあり、同一人物か歌集かを確かめられなかったため、入れていません。
- 第25回(2014年)の佐伯紺は、NDLで確認できたのは2018年の3人の合同歌集『ベランダでオセロ』だけで、単著の歌集を確認できなかったため、入れていません。
- 第21回(2010年)の長嶋信、第26回(2015年)の小谷奈央、第28回(2017年)の大平千賀・佐佐木頼綱、第30回(2019年)の高山由樹子、第31回(2020年)の小山美由紀の6人は、NDLの氏名検索で歌集を確認できませんでした。歌集が無いと確認したわけではありません。
- 第32回(2021年)以降の受賞者は、受賞からの年数がまだ短く、集計の対象にしていません。
確認に使った資料
歌壇賞の最初の歌集までの年数のよくある質問
歌壇賞の受賞作は、そのまま歌集になるのですか
なりません。歌壇賞は30首の連作(まとまりのある短歌の組)を公募する新人賞で、受賞作そのものは歌集ではありません。このページの表は、受賞者が後に出した最初の歌集を、受賞年と刊行年の差で並べたものです。
受賞から最初の歌集まで、何年かかっていますか
最初の歌集を確認できた6人では、短い順に1年・2年・2年・3年・6年・9年で、中央値は2.5年、平均は約3.8年です。3年以内が4人ですが、歌集を確認できなかった人は含まれません。
受賞者14人のうち6人しか載っていないのは、なぜですか
第19〜31回の受賞者14人のうち、国立国会図書館サーチで最初の歌集を確認できたのが6人だけだからです。佐藤羽美と佐伯紺は同一人物・単著かを確かめられず、ほかの6人は歌集を確認できませんでした。歌集が無いと確認したわけではありません。
柳澤美晴の『一匙の海』は、なぜ2011年として数えていますか
2024年にも本阿弥書店から登録がありますが、最初の歌集という趣旨に合わせて、初出の2011年を採っているためです。
第32回(2021年)以降の受賞者は、なぜ対象外ですか
受賞からの年数がまだ短く、年数を比べる対象にしていないためです。
関連ページ
- 受賞者の歌集: 主要4賞の受賞者が2025年2月以降に出した歌集を、最初の受賞からの年数つきで確認できます。
- 賞アーカイブ: 4賞の第1回から最新回までの全受賞者を確認できます。
- 歌壇賞の応募規定: 歌壇賞に応募する側の条件。第38回は未発表30首、締切は2026年9月30日です。
- 歌壇賞の受賞者が所属する結社・短歌会: 第1回から第37回の受賞者の結社欄を、名前ごとに数えた一覧。
- 角川短歌賞の受賞者が最初の歌集を出すまでの年数: 第54〜66回の受賞者14人の第一歌集と、受賞からの年数。
- 短歌研究新人賞の受賞者が最初の歌集を出すまでの年数: 第51〜63回の受賞者のうち確認できた9人の第一歌集と、受賞からの年数。
- 第一歌集の版元が受賞誌の版元と同じ割合: 3賞の受賞者29人を賞別に集計。
- 歌集新刊アーカイブ: 2013年1月以降の歌集新刊8114件を、著者名・書名・出版社・月別で探せます。
- 歌集新刊の出版社別・月別件数: 歌集を出した版元ごとの刊行数を月別に確認できます。